大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)1826 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人露木滋の上告趣意一、について。

論旨は、現在のわが国においては売春行為には、所論のいわゆる当罰性がないと

いう独自の見解を前提として大阪市条例六八号二条二項は憲法一一条に違反すると

主張する。しかし論旨の見解は独自の見解であつて採用し得ない。論旨はかかる独

自の見解を前提とするものであるから、所論違憲の主張はその前提を欠き採用でき

ない。また売春は人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだ

すものであるから、売春が行われないようにすることは正当なことであり、そのた

めに売春を助長する行為を刑罰を以て禁止することは、結局人の尊厳を保ち、性道

徳を維持し、社会を健全ならしめるために必要なことであつて、公共の福祉に適う

ものというべきである。

同二、同三、について。

同二は事実誤認の主張、同三は量刑不当の主張であつて、いづれも刑訴四〇五条

の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の愚見で

主文のとおり決定する。

昭和三四年六月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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